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見逃さない!心臓からのSOS

2026.10.24

日常の中の小さな変化に気づいていますか?
「階段を上がると息が切れる」
「前より歩くのが遅くなった」
「途中で休まないと歩けない」
「なんだか疲れやすくなった気がする」……。

このような変化をご自身やご家族に感じたことはありませんか?この記事では、日常の小さな違和感から気づく心不全のSOSサインと、悪化させないための大切なポイントを洛和会音羽病院の慢性心不全看護認定看護師が分かりやすくお伝えします。

「歳のせい」にしていませんか?

【Aさん(75歳)の場合】

最近、スーパーに行く途中で息が切れて、休まないといけなくなりました。「私も歳取ったのね」と思っていました。
家のことは普通にできており、特にそれ以外の症状は感じていませんでした。ある日の夜、急に息が苦しくなって救急車を呼びました。病院で、「足のむくみはいつからですか?」と聞かれました。そういえば…いつからだろう…?

Aさんは「歳だからしょうがない」と思っていましたが、この息切れやむくみは、実は心臓からのSOSだったのです。
入院して初めて、気にしていなかった症状に思い当たる節がありました。「年齢のせい」で終わらせず、「いつもと違う」変化に気づくことが大切です。

 

 

※画像は2026年10月15日「らくわ健康教室ぷらす」の講演風景

覚えておきたい3つの心得

心不全と向き合う上で、まずこの3つを覚えておきましょう。

  1. 気づく(息切れなどの変化を「歳のせい」にしない)
  2. 悪化させない(日常のセルフ管理で繰り返しを防ぐ)
  3. 受診のタイミング(「いつもと違う」と感じたら早めに受診・相談する)

 

「心不全」ってどんな病気?

心臓は1日に約10万回も動き続け、全身に血液を送り出しているポンプです。血液には酸素や栄養素が含まれており、脳、内臓、筋肉など全身へ届けられています。心臓が弱ると、この「ポンプ機能」が低下し、十分に全身へ届けることができなくなります。

「心不全」とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり生命を縮める病気です。

「以前の自分との違い」が大切なサイン

心不全による変化は、日常生活の中に現れます。
例えば、次のような症状です。

 

距離や回数だけで判断するのではなく、「以前できていたことが、できなくなっていないか」を振り返ってみましょう。
「いつもと違う」という感覚が、早期発見につながります。

毎日の「測る・見る・記録する」

体の小さな変化に気づくためには、普段の状態を知っておくことが欠かせません。

体重は、できるだけ毎日、同じ時間帯や条件で測ります。血圧計がある場合は、血圧と脈拍も確認しましょう。
数値だけでなく、息切れやむくみ、食欲なども一緒に記録すると、変化を振り返りやすくなります。

その日の数値だけを見るのではなく、前日や1週間前と比べることも大切です。
体重が増え続けている、息切れの回数が増えたなどの変化があれば、早めに主治医や医療機関へ相談してください。

悪化を防ぐ生活のポイント

心不全の悪化を防ぐためには、日々の食事や服薬、運動も大切です。

塩分を多く取ると、体に水分がたまりやすくなり、心臓への負担につながります。麺類の汁を残す、漬物や加工食品の量を控える、食品の栄養成分表示を確認するといった工夫から始めてみましょう。

 食事の工夫(減塩):汁物に注意し、漬物・加工食品の選び方を工夫する。※水分制限は医師の指示に従う
 薬と運動:お薬の継続と、主治医への運動の相談・調整。

処方された薬は、自己判断で中止せず、指示どおり服用します。運動や水分摂取については、病状によって適切な内容が異なるため、主治医などに相談しましょう。特に水分制限は、必要以上に行わず、医師から指示された内容を守ることが大切です。

 

迷わず救急車を呼ぶべき症状

軽い息切れが休むと納まる場合は、症状が続かないかを観察します。一方で、むくみや体重増加、息切れが続くなど、次のような症状がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

こうした場合は、自家用車やタクシーで移動しようとせず、迷わず119番へ連絡してください。
受診に迷ったときは、次の症状を目安にしてください
。

  • 🟢 観察でOK:軽い息切れ程度。様子を見る。

  • 🟡 早めに相談(数日以内に受診):むくみ・体重増加・息切れが続く場合。

  • 🔴 緊急受診(すぐ病院へ):強い息苦しさ・胸痛・夜間に横になれない場合。

  • 🚨 救急要請(119番):強い呼吸困難・胸痛・意識障害がある場合。

 

今回のポイント

息切れや疲れやすさ、むくみは、年齢による変化を特別感じにくい症状です。
しかし、「いつもと違う」と感じたときは、体からのサインかもしれません。

まずは普段の体重や血圧、脈拍を知り、変化を記録すること。そして、気になる症状を我慢せず、早めに相談すること。
日常の小さな気づきが心臓とこれからの暮らしを守る第一歩になります。

 

 

監修者プロフィール

洛和会音羽病院

慢性心不全看護認定看護師

井本 美由紀(いもと みゆき)

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