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子どもの救急、どこまで様子をみる?

2026.09.23

 夜間や休日に子どもが熱を出したり、吐いたり、激しくせきをしたりすると、すぐに病院へ行くべきか、家で様子をみてもいいのか、判断に迷うことがあります。

そんなとき、体温や症状の名前だけで判断するのではなく、まず確認したいのが全身の様子です。日本小児科学会が運営する「こどもの救急」でも、発熱や嘔吐、せきなどさまざまな症状について、元気があるか、呼吸が苦しくないか、顔色はどうか、水分が取れているかなどを受診判断の材料としています。 

「いつもの様子」と比べてみる 

家庭で確認したいのは、主に次のようなポイントです。

呼びかけにいつも通り反応するか、元気があるか

呼吸が苦しそうではないか

顔色や唇の色が悪くないか

水分が取れているか

おしっこが出ているか、症状が悪くなっていないか

例えば発熱の場合、日本小児科学会のサイトでは、熱の高さだけでなく「ぐったりしている」「呼吸が苦しそう」「顔色が悪い」「水分が取れている」「おしっこが出ている」といった状態を確認します。38.5℃以上の発熱があっても、元気があり水分がしっかり取れている場合には、必ずしも解熱剤が必要とはしていません。「何℃あるか」だけでなく、「その熱で子どもがどんな状態になっているか」を見ることが大切です。

「様子をみる」は、何もしないことではない

 自宅で様子をみる場合も、子どもの状態を継続して確認します。元気がある、水分が取れる、おしっこが出ている、呼吸がいつも通りといった状態であれば、症状によっては診療時間まで家庭で経過をみられる場合があります。ただし、一度「様子をみてもよい」と判断した場合でも、その後ぐったりしてきたり、呼吸が苦しそうになったりするなど、状態が変化すれば判断も変わります。日本小児科学会も、自宅で経過観察と判断された場合でも、症状が変われば急患診療所を受診するよう呼びかけています

呼吸が苦しそうなとき…

 子どものせきや「ゼーゼー」という音が気になるときは、せきの回数だけではなく、呼吸そのものが苦しくなっていないかを確認します。 肩を上下させて息をしている、息をするたびに鎖骨の上や肋骨の下がへこむ、呼吸が速いといった状態は、呼吸が苦しいサインです。さらに、呼吸が苦しそうで意識がぼんやりしている、唇が紫色になっているといった場合には、救急車を呼ぶ必要があります。 

 子どもが吐いたときには、回数だけでなく、その後に水分を取れているか、おしっこが出ているかも重要な観察ポイントです。何度も繰り返し吐く、ぐったりしている、顔色が悪い、血液や黄色・緑色のものを吐くなどの場合には、早めの受診が必要になります。吐いた回数や内容、最後におしっこが出た時間などを記録しておくと、受診した際にも役立ちます。 

けいれんしたら、時間を確認

 突然けいれんが起こると慌ててしまいますが、まず安全な場所に横たえ、顔や体を横に向けます。口の中に指や物を入れてはいけません。 そして大切なのが、けいれんが始まってからの時間を確認することです。 日本小児科学会では、けいれんが5分以上続く場合は救急車を呼ぶよう案内しています。また、けいれんが止まっても意識が戻らない、唇の紫色が続いている、何度もけいれんを繰り返すといった場合も緊急性があります。余裕があれば短時間の動画を撮っておくと、受診時の情報になります。 

受診を迷ったら #8000

 緊急性があるのか判断できないときに利用できるのが、子ども医療電話相談「#8000」です(対象年齢は自治体により異なります)。 休日や夜間、子どもの症状について「今すぐ病院へ行った方がいいのか」「家庭でどう対応すればいいのか」と迷った際、小児科医師や看護師などからアドバイスを受けられます。全国共通の短縮番号「#8000」に電話すると、住んでいる都道府県の相談窓口につながります。 

迷ったときの相談先

☎ 電話で相談|子ども医療電話相談「#8000」

京都府
対象
府内に住む15歳未満の子どもとその家族等
相談時間
19:00~翌朝8:00
土曜日(祝日・年末年始を除く):
15:00~翌朝8:00

滋賀県
対象
県内に在住の15歳以下の子ども
相談時間
平日・土曜日:18:00~翌朝8:00
日曜日・祝日・年末年始(12月29日~1月3日):
9:00~翌朝8:00

対象:生後1カ月~6歳

症状を選びながら、夜間・休日に受診するかどうかの目安を確認できます。

※「#8000」は全国共通の短縮番号で、お住まいの都道府県の相談窓口につながります。対象年齢や相談時間は地域によって異なり、変更される場合があります。利用時には各自治体の最新情報をご確認ください。

迷わず119番が必要なときもある

 一方で、明らかに反応がおかしい、呼びかけても反応しないといった状態では、#8000への相談より119番通報を優先します。特に、呼びかけても反応がなく、普段どおりの呼吸をしていない場合は心停止の可能性があります。119番へ通報し、指令員の指示を受けながら心肺蘇生を始めます。 

子どもの心停止では、成人の場合と比べて呼吸の問題が関係することが多いため、人工呼吸を組み合わせた心肺蘇生が重要とされています。AEDも子どもに使用できます。実際に赤ちゃんを前にすると、「どこを押せばいいのか」「AEDは使えるのか」など、文章だけでは分かりにくいこともあります。地域の消防や小児科などが開催する講習会で、実際の手順を確認しておくと安心です。 

 

「様子をみる」と「すぐに医療につなげる」の境目を、保護者だけで完璧に判断する必要はありません。子どもの全身の様子を見ながら、迷ったときには#8000などを利用し、明らかに緊急性が高い場合には迷わず119番へ。日頃から相談先と救命処置を覚えておくことも、子どもの急な体調変化への備えになります。 

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