人に聞きづらいおしっこの悩み
膀胱炎だと思っていたけど治らない? 長引く膀胱の痛みと頻尿の原因とは
- Vol.01
- 2026.07.13
「また膀胱炎かもしれない」
そう思って受診したり、市販薬で様子を見たりしたものの、なかなか症状がすっきりしない。そんな経験はありませんか。
トイレが近い。尿を我慢すると下腹部が痛い。排尿しても、すぐまたトイレに行きたくなる。
こうした症状は、一般的な膀胱炎だけでなく、別の病気が関係していることもあります。
その一つが、間質性膀胱炎です。
間質性膀胱炎とは
間質性膀胱炎は、膀胱に尿がたまると痛みや不快感が生じ、頻繁にトイレへ行きたくなる慢性的な病気です。
特に女性に多くみられますが、男性が発症することもあります。膀胱の内側には、尿の刺激から粘膜を守るバリアがあります。間質性膀胱炎では、このバリアが何らかの原因で傷つき、尿の成分が膀胱粘膜を刺激することで、痛みや頻尿などが起こると考えられています。
間質性膀胱炎では、次のような症状がみられます。
- 尿がたまると下腹部や膀胱周辺が痛む
- 排尿すると痛みが少し軽くなる
- 排尿した直後でも、またトイレに行きたくなる
- 日中、何度もトイレに行く
- 夜中に何度もトイレへ起きる
- 排尿時や排尿後に痛みがある
- 膀胱炎のような症状があるのに、尿検査では異常がない
- 抗菌薬を飲んでも症状を繰り返す
- 過活動膀胱の薬を飲んでも改善しない
- 性交時に痛みを感じる
- 外出先でも常にトイレの場所が気になる
症状だけを見ると、細菌感染による急性膀胱炎や、急な尿意を感じる過活動膀胱と似ていることがあります。
しかし間質性膀胱炎は急性膀胱炎とは異なり、尿に異常が見られないとされています。そのため、膀胱炎のような症状があるのに尿検査では異常がない、治療を受けてもまた同じ症状が出る、といった経過をたどることがあります。
もちろん、症状だけで自己判断することはできません。似た症状でも原因は一人一人異なるため、長引く場合はお近くの泌尿器科へ相談しましょう。
主な治療方法
症状緩和のために
症状の緩和には食事や水分摂取の頻度など、生活習慣を見直すことも重要です。以下のことを意識してみましょう。
1.水分を極端に控えない
トイレが近いと、水分を減らしたくなるかもしれません。しかし、水分が不足すると尿が濃くなり、膀胱への刺激が強くなることがあります。水分は一度に大量に飲むのではなく、日中に少量ずつ、こまめに取るようにしましょう。
夜間のトイレが気になる場合は、就寝直前に大量の水分を取ることを避けるなど、飲む時間を調整します。
心臓病や腎臓病などで水分制限を受けている人は、自己判断で摂取量を増やさず、必ず主治医に相談してください。
2.刺激になりやすい食品を知る
間質性膀胱炎では、次のような食品や飲み物によって症状が強くなる人がいます。
- 唐辛子、こしょう、わさびなどの香辛料
- コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインを含む飲み物
- アルコール
- 炭酸飲料
- オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類
- トマトやトマトソース
- 酢を多く使った料理
- チョコレート
- 人工甘味料
- 味の濃い加工食品
ただし、これらを食べた人全員に症状が出るわけではありません。少量なら問題がない人もいれば、特定の食品だけで痛みや頻尿が強くなる人もいます。
3.食事と症状を記録する
自分にとっての刺激物を見つけるには、「食事・排尿日誌」が役立ちます。
記録する項目は、次のような内容です。
- 食べたもの、飲んだもの
- 食べた時間
- トイレへ行った時間
- 排尿のおおよその量
- 痛みや不快感の程度
- 睡眠時間
- その日の体調やストレス
症状が強くなった日に何を食べたかを振り返ることで、悪化のきっかけが見つかることがあります。
一度に多くの食品をやめると、どの食品が影響していたのか分かりにくくなります。気になる食品を一つずつ調整し、症状の変化を確認しましょう。
4.体を冷やさない
冷えを感じたときに、頻尿や下腹部の不快感が強くなる人もいます。
エアコンの効いた室内では、腹部や腰回りを冷やさないように、羽織るものやひざ掛けを用意しましょう。寒い時期は、下着や衣服を調整し、下半身を温かく保ちます。
ただし、急に強い痛みが出た場合は、温めるだけで様子を見ず、医療機関に相談してください。
5.ストレスをため込みすぎない
ストレスや疲労が重なると、痛みや頻尿が強くなる人もいます。
症状が気になると、「外出先でトイレに行けなかったらどうしよう」と不安になり、その不安がさらに尿意を強く感じさせることもあります。
睡眠時間を確保し、深呼吸や軽いストレッチ、入浴など、自分が落ち着ける時間をつくりましょう。
症状は本人にしか分かりにくいため、家族や職場の人に病気について説明し、必要な配慮を相談することも大切です。
症状が悪化する原因は人によって異なります。特定の食品を自己判断ですべて禁止するのではなく、体調と相談しながら、自分に合った方法を探していきましょう。
おしっこの悩みは人に聞きづらいもの。だからこそ気になる症状があるときは「年齢のせいだから」「神経質なだけ」と決めつけず、お近くの泌尿器科へ相談しましょう。
参考:間質性膀胱炎のひろば https://kyorin.icnohiroba.com/disease_commentary/take_care/
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