公認心理師監修 5月病メンタルケアガイド
2026.05.15
新年度がスタートして1か月。新しい環境で走り続けてきた疲れが出やすい5月は、「なんとなく調子が出ない」「朝起きるのがつらい」といった心身の不調、いわゆる5月病に悩まされる方が増える時期です。
5月病は正式な病名ではありませんが、医療の現場では、新しい環境に適応しようと努力してきた結果生じる大切なサインと捉えられています。特に、4月の緊張状態がGWの連休で一度緩み、その反動として症状が表面化するケースが多く見られます。心と体のブレーキがかかったときは、一度立ち止まってエネルギーを補充する時期。自分を責めずに適切なケアでこの時期を乗り切りましょう。
教えてくれるのは…
あなたに現れている心のサインをチェック
5月病の症状は、心と身体の両方に現れるのが特徴です。
- 心理面のサイン: 気分の落ち込み、やる気が出ない、興味・関心の低下、不安感や焦燥感
- 身体面のサイン: 眠れない(または寝すぎてしまう)、強い疲労感やだるさ、食欲不振や過食、頭痛や胃腸の不調
最近、こんなことはありませんか?
当てはまるものにチェックしてみましょう。
□ 朝起きるのがつらい
□ やる気が出ない
□ 仕事や学校に行くのがしんどい
□ 気分が落ち込みやすい
□ なんとなく不安になる
□ イライラしやすい
□ 集中できない
□ 眠れない、または寝ても疲れが取れない
□ 食欲がない、または食べ過ぎてしまう
□ 頭痛・胃痛・肩こりなど体の不調がある
□ 人と話すのが面倒に感じる
□ 休日も気分が晴れない
チェックボックスにチェックがついたら、メンタル不調の可能性があるので、休息をとる・無理をしない、など早めに身体をいたわりましょう。
「がんばらない工夫」で心を整えるセルフケア
特別なことをするよりも、まずは生活の土台を整えることが回復への近道です。以下のことを心がけてみましょう。
- 「6〜7割」で良しとする: 完璧を目指さず、余力を残す意識を持ちましょう。
- 生活リズムの固定: 睡眠と食事の時間をなるべく一定に保ちましょう。
- 朝の光を浴びる: 短時間でも自然光を浴びることで、体内時計が整います。
- 「何もしない時間」を作る: 意識的に心身を休める時間を確保しましょう。
- 気持ちを言葉にする: 信頼できる人に今の気持ちを話すだけでも、ストレス解消になります。
周囲の人ができるサポート
家族や身近な人が不調を感じているとき、最も大切なのは励まそうとしすぎないことです。
「がんばろう」「気合いが足りない」といった言葉は、本人をさらに追い込んでしまうことがあります。「最近疲れていそうだけど、眠れてる?」「無理してない?」といった、変化に気づいていることを伝える声かけを心がけましょう。相手の話を評価せずに聴く姿勢が、回復を支えます。
専門家に相談する目安
以下の状態が2週間以上続く場合は、無理をせず専門家(心療内科・精神科、勤務先の産業医・相談窓口など)へ相談することをおすすめします。
- 気分の落ち込みや意欲低下が続いている
- 夜眠れない日が続いている
- 仕事や学校に行けない、欠勤・欠席が増えている
- 食事や身支度など、日常生活に支障が出ている
5月病は放置すると適応障害やうつ病へ移行することもあります。早めに専門家に相談することが、重症化を防ぐことにつながります。
5月病は、あなたが新しい環境に適応しようと一生懸命頑張ってきた証です。一人で抱え込まず、自分をいたわる時間を大切にしてください。
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