【山崎先生の漢方ラジオ外来】vol.4 ひとりで抱え込まないで!
2026.05.21
体の不調に合わせたおすすめの漢方漢方専門医がご紹介。
今回のテーマはメンタルの不調です。心の調子を整える漢方を山崎先生が解説します。
心の不調は「気」の停滞
東洋医学では、人体は「気」・「血」・「水」の3つの要素で構成されると考えます。
メンタルの不調は「気」のめぐりが悪くなった状態のこと。「気」は人が生きる上で大切なエネルギーで、不足すると疲れやすくなったり、滞るとイライラしがちになります。
特に春は新生活など新しい環境に身を置くことが増えるため、「気」が過剰に出やすく、停滞しやすい季節。心の不調を訴える方も多くなります。
この心の不調が体の不調として出てきた状態を気鬱といいます。体がだるい、気持ちが沈むといった症状があらわれます。そんな「気鬱」におすすめの漢方をご紹介します。
気鬱におすすめの漢方薬
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
こんな方におすすめ
- 喉がつかえて息がしづらい
- 気分が沈む
- ストレスで胃の調子が悪い
半夏厚朴湯は「気」をめぐりを良くする薬で、喉がつかえたり、息がしづらくなったりするといった症状に効果を発揮します。紫蘇の葉っぱであるソヨウやホオノキの樹皮をもとにした生薬、コウボクという香りのいい成分が含まれているので、リラックス効果も期待できます。
四逆散(しぎゃくさん)
こんな方におすすめ
- イライラしやすい
- 腹部がはる
- 眠れない
四逆散も「気」のめぐりを良くするお薬で、ストレスが溜まるとイライラしやすく、意地っ張りになってしまう方におススメです。四逆散が効く方は、だいたいみぞおちのあたりを触ると強い痛みを感じます。そこに停滞した「気」が溜まっている証拠です。四逆散はこの溜まった「気」を散らし、めぐりを良くします。
ストレスとうまく付き合うには
とにかくストレスは溜めずに吐き出すことを意識しましょう。漢方薬はあくまでストレスを軽減させる手段のひとつです。
自分がしていて楽しいことをおろそかにせず、少しでもいいので自分の時間を作るように意識するといいでしょう。
私自身も落ち込んでいるときに琵琶湖を見に行ったことがあります。ぼーっと1時間ぐらい見ていましたね。「相当病んでるな~」と思いましたが、それでも十分心の休息になりました。
メンタルは一度壊れると再生がすごく難しいです。壊れてしまうくらいだったら嫌なことから逃げてもいいと思います。
悩みやイライラを抱えこみ過ぎず、ほどよく発散することを意識してみましょう。それでもつらいときは、受診することをおすすめします。
余談になりますが、人間関係などのストレスで急激に精神を病む人が増えたのは江戸時代といわれています。 そこから遡って生きるか死ぬかの戦国時代には精神疾患になる方はあまりいなかったとか。気を病むということは、平和な世の中であることの証拠かもしれませんね。
※症状や体質には個人差があります。気になる症状がある方、治療中の方は、自己判断せず医師または薬剤師にご相談ください。
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