医療・介護・福祉の現場を支える“働く人の健康”
2026.05.18
医療や介護、福祉の現場では、患者さんや利用者さんを支える職員自身が、心身ともに健康でなければなりません。
地域の暮らしを支えるサービスを、安定して、そして質高く提供し続けるために。
洛和会ヘルスケアシステムでは、職員の健康づくりと働きやすい環境づくりを、経営の重要な柱として位置づけています。
こうした取り組みが評価され、洛和は経済産業省と日本健康会議が進める「健康経営優良法人2026(ホワイト500)」に認定されました。ホワイト500の認定は、3年連続3回目です。
健康経営優良法人「ホワイト500」とは?
「健康経営優良法人認定制度」は、経済産業省と日本健康会議が共同で進める制度で、従業員の健康づくりを経営的な視点で実践している企業・法人を評価・認定するものです。
その中でも「ホワイト500」は、大規模法人部門の中から特に優れた取り組みを行っている上位500法人に付与される称号です。
2026年は3,765法人が認定され、その中で洛和会は3年連続でホワイト500に選出されています。
健康経営は、単なる福利厚生ではなく、組織の持続的な成長やサービスの質向上にもつながる取り組みとして、広く推進されています。
なぜ今、“働く人の健康”が経営課題なのか
質の高い医療・介護サービスを継続的に提供するためには、職員一人一人が健康であることと、安心して働き続けられる環境が不可欠です。
体調不良やメンタル不調が増えれば、現場の負担は増し、サービスの質や継続性にも影響が出かねません。
だからこそ洛和会では、職員の健康を「個人の問題」ではなく、組織として守るべき重要な「経営課題」と捉えています。
約200カ所の施設、約6,000人の職員が関わるサービスを、途切れることなく地域に届け続けるために。
多様な働き方やワークライフバランスの実現とともに、「健康で働き続けられる環境づくり」を継続して進めています。
目指すのは「日本一働きたいと思われる」組織
洛和会が掲げるのは、「日本一働きたいと思われるヘルスケアグループ」の実現です。
このビジョンは、矢野 裕典氏が理事長に就任してから一貫して発信してきたものであり、健康経営の取り組みにも深く結びついています。
SNSや社内ツールを通じて、健康づくりに関する方針や施策をトップ自ら継続的に発信し、組織内外への浸透を図っています。
健康経営の取り組みをSNSで発信
自身もダイエットなどの健康づくりを実践
社内ツールで施策の周知とそれについての考えを共有
運動・禁煙・こころ・健診・食事――全方位で支える健康づくり
洛和会では、職員の健康を多角的に支えるため、さまざまな取り組みを展開しています。
■運動
⇒日常的に体を動かす習慣づくりを支援し、生活習慣病予防やリフレッシュを促進
・運動イベント開催(運動会、ボウリング大会など)
・ウォーキングイベント参加
・スポーツクラブ利用料金割引 ほか
■禁煙(重点項目)
⇒受動喫煙防止と健康リスク低減を目的に、組織として“喫煙者ゼロ”を目指す(洛和会卒煙宣言)
・就業時間内禁煙
・敷地内喫煙所廃止
・禁煙補助剤の無償支給
・当会禁煙外来診療費補助 ほか
■こころ
⇒メンタル不調の予防と早期対応のための支援体制を整備
・ストレスチェック
・公認心理師(常勤)のメンタルサポート室設置
・外部相談窓口設置
・ハラスメント相談窓口設置 ほか
■職員健診
⇒受診しやすい環境づくりと、確実なフォロー体制の構築
・年2回の定期健康診断
・複数事業所での健診実施
・二次健診・保健指導の受診管理
・人間ドック、健診オプションの費用補助 ほか
■食事
⇒日常の食習慣改善を支える取り組み
・病院内社員食堂でのサラダバー提供
・食事管理アプリの提供 ほか
総勢約1,000人が参加した「職員・家族大運動会」
理事長 矢野 裕典氏も参加
現場から見た健康経営のリアル
洛和会で健康経営を推進する「Well-being推進室」の担当者に、取り組みの背景や現場での工夫について聞きました。
Q. 健康経営に取り組むうえで大切にしている考え方は?
A. 当会では、「Well-being for all」を軸に、すべての職員が心身ともに安心して働き続けられる環境づくりを大切にしています。健康を個人任せにするのではなく、組織として支えていくことを重視し、制度と職場風土の両面から継続的に取り組んでいます。医療・介護・福祉を支える職員自身の健康が、サービスの質向上にもつながるという考えのもと、健康経営を重要な経営課題として位置づけています。
Q. 医療・介護・福祉の現場ならではの健康課題や、実際に苦労した点は?
A. 医療・介護・福祉の現場では、夜勤やシフト勤務による生活リズムの乱れに加え、身体的負担や精神的ストレスの蓄積が大きな課題となっています。また、多職種・多拠点にわたる組織であるため、健康施策の浸透度に差が出やすいことも課題の一つです。現場ごとに働き方や抱える課題が異なるため、それぞれの実情に合わせながら、全職員へ継続的に働きかけていく難しさを感じています。
Q. 数ある取り組みの中で、特に力を入れている施策や、効果を感じているものは?
A. 特に力を入れているのが禁煙支援です。個別支援や職場全体での理解促進に継続的に取り組んだ結果、2023年に15.2%だった喫煙率は、3年間で4.38%まで低下しました。最終目標である喫煙率ゼロの実現に向け、今後も取り組みを続けていきます。また、メンタルヘルス対策として、公認心理師を増員し、安心して相談できる体制づくりを進めるなど、早期対応につながる環境整備にも力を入れています。
Q. 今後の展望を教えてください。
A. 今後は、健診結果やアンケートなどのデータを活用し、健康課題の可視化と個別支援をさらに強化していきたいと考えています。健康リスクの高い層へのアプローチを充実させるとともに、職員一人一人が主体的に健康行動を選択できる環境づくりを目指しています。また、地域との連携も視野に入れながら、職員だけでなく地域全体のWell-being向上にもつながる取り組みへ発展させていきたいと考えています。
職員の健康は、地域の安心へとつながる
医療や介護、福祉は、「人」が支える仕事です。
だからこそ、地域の健康を支える人たちが、健康に働き続けられること。それ自体が、地域医療・介護・福祉を守るための大切な基盤になります。
職員の健康づくりや働きやすい環境の整備は、単なる福利厚生ではありません。
サービスの質を高め、安定して提供し続けるための“土台”です。
洛和会の取り組みからは、「働く人の健康」が、地域に安心を届ける力にもつながっていることが見えてきます。
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