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肺がん 疑いありと判断されたら、どうしたらいい⁉

2026.01.13

呼吸器内科と呼吸器外科の専門医に聞きました!

肺がんは、全がん種のなかで死亡率が最も高いがんです。肺胞や気管支の細胞が何らかの原因でがん化したもので、早期には症状が見られないことが多く、進行して初めて症状が出ることもあります。主な症状としては、咳や痰、血痰(痰に血が混じる)、胸の痛み、動いたときの息苦しさや動悸、発熱などがあります。当院では呼吸器内科と呼吸器外科が連携して治療にあたっています。

まずは呼吸器内科で精密検査

肺がんが疑われるときには、呼吸器内科で転移の評価も兼ねて胸腹部造影CTを撮影します。さらにPET-CT検査・頭部造影MRI・気管支鏡検査・病理診断などを行い、がんかどうかの確定診断、転移の有無、進行度(病期)の確認をします。当院ではこれらの必要な検査をすべて院内で実施できるため、診断までにかかる時間が比較的短く速やかに治療へ進められます。

  • 気管支鏡検査の様子

  • がん病変を高い精度で検査するPET-CTシステム

診療科連携で“患者さんに最適な治療方針”を立てる

現在の肺がん治療は主に、手術、放射線療法、薬物療法の3つを柱とし、病気の種類や進行度により、これらを単独で行ったり組み合わせたりして治療を行います。当院では精密検査の結果をもとに、呼吸器内科・呼吸器外科・腫瘍内科・放射線治療科などの専門医による会議“キャンサーボード”を通じて検討し、患者さんに最適な治療方針を立てます。

 

早期がんなら手術や放射線治療

早期がんの場合は呼吸器外科や放射線治療科にて根治を目指します。肺がん手術では、肺活量を減少させる肺切除術が必要で、がんの治療のためとはいえ、体の機能を低下させる手術になります。肺は右に3葉・左に2葉と袋状に分かれた臓器になっており、がんに侵された部位をひと袋切除する肺葉切除が根治手術の基本となっています。当院の呼吸器外科では、胸に小さな穴を3カ所開け胸腔鏡というカメラと専用の鉗子を用いて、直接臓器を見ることなく完全鏡視下で行う胸腔鏡下手術を主として行っています。開胸手術に比して体の負担を軽減でき、高解像度のカメラを使用することで安全性と精度も高まります。患者さんのなかには術前から肺活量が少なく、十分な範囲が切除できない方もおられます。その場合は肺葉切除ではなく肺活量を温存した区域切除や部分切除を選択するなど、医療技術と専門知識を駆使し、患者さんの全身状態に応じて最適な治療を提供します。

 

進行がんは薬物療法や放射線治療を組み合わせて

いわゆる進行がんの場合は、薬物療法や放射線治療が中心となります。肺がんの薬物療法は主に呼吸器内科で行います。抗がん剤だけでなく、近年肺がん治療で進歩が目覚ましい分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬をがんの個々の特徴に合わせガイドラインに沿って使用しています。初回治療は入院で行い安全性を確認した後は、なるべく通院治療へ移行し患者さんの日常生活を大切にしながら継続できる治療を心掛けています。

がんに伴う体と心のつらさを和らげる「緩和ケア」

進行度や体調により積極的な治療ができない方だけでなく強い症状を伴いながら積極的治療を受ける患者さんにとっては緩和医療がとても重要です。当院では、緩和ケアの専門医を中心とした多職種による緩和ケアチーム”が、がんによる痛み・食欲不振などの肉体的苦痛や、気分の落ち込みなどの精神的苦痛を緩和し、患者さんとそのご家族をサポートしています。

 

患者さんに合わせたオーダーメイドな医療を提供

当院は京都府がん診療推進病院に指定されており、肺がん治療に必要な検査や治療を院内で完結できる環境を整備しています。患者さんの全身状態を包括的に評価し、さまざまな治療法を組み合わせ、お一人お一人に合わせた治を提供しています。また、必要に応じて大学病院などへの紹介も積極的に行い、患者さんにとってベストな治療を受けていただける体制を整えています。

がんと闘うには体力が必要 ~がんリハビリテーション~

がん治療の進歩により生存率が高くなった今、がんと共存していくためにも体づくりが大切です。当院では理学療法士をはじめとする多職種でがんリハビリテーションチームを編成し、がんによる機能障害や筋力・体力の低下を防ぎ、運動能力の維持・回復・改善を目的として、がん患者さんへのリハビリテーションを提供しています。

音羽病院のがん診療の特長
\ POINT /
  1. PET-CT・造影CT・造影MRI・気管支鏡検査・病理診断など必要な検査が当院で一括して実施できるため速やか
  2. 肺がんの治療実績が多い
  3. 外科的治療だけでなく、がん薬物療法・放射線治療や緩和ケアも院内で受けられる
  4. がんリハビリテーションを実施している
  5.  
音羽病院で実施された「肺がん」診療実績(2024年1~12月)

呼吸器内科…195件
呼吸器外科(手術療法)…43件
腫瘍内科(外来化学療法)…64件

 

お問い合わせ

洛和会音羽病院

TEL:075(593)4111(代)

気になる症状があれば、まずはかかりつけ医に相談しましょう。